ジョイントコンサート 終演のご報告
〜準クラシックへの試み〜
無事、終演を迎えることができた事、関わって頂いた全ての皆様、一様に感謝申し上げます。
今回の発表について、特筆すべきお気に入りを挙げるとするならばviolinの「Evocaciones」、clarinet 二重奏の「声のする方」から「ⅱ.声のする方」、「ⅲ.振り返る場所」、saxphonの「sign」の4曲が思い当たる。
evocacionesは今回が初演ではあるが実のところ随分と前に楽曲は仕上がっており、発表の機会を待っていたものだ。友人の山口美夕鶴のviolinと自身のpianoで演奏され、とても落ち着いた雰囲気を出せた演奏となった。
声のする方は断片的でメロディアスではないため、休符の間の取り方や、音の粒の保ち方などなかなかの難易度ではあったが、そこは流石iriscrainetquartettoの皆さん、とても緻密で正確な演奏を披露してくれた。
振り返る場所について、声のする方とは対照的な楽想であるが、clarinetの持つ持ち味を十二分に引き出して頂き、牧歌的なのどかな雰囲気を紡ぎ出してくれた。
自慢の教え子である遠山寛治とジャズピアノを学ぶ平手裕紀の技巧で魅せる実力派の二人に、音数が少なく断片的な音楽を見事繋ぎ合わせまとめ上げられた。感傷的な中間部を十分に生かすことが出来た奏法は、楽曲の構成を良く理解した上での意図的な試みであることは一目瞭然である。
今回の演奏会を通じて、私自身の楽曲のスタイルのあり方を見つめ、まとめ直すとても良い機会となった。重ねて、ご協力いただいた皆様には心より感謝申し上げます。
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